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2021年 8月 6日 文学的センス0

「お前なんかに・・・」

 

こう呟くことになるとは誰が予想できたであろうか。

いや、誰もが予想できたのかもしれない。

 

俺以外は。

 

俺は私立の中間一貫校に通う高校2年生。明日から夏休みだ。

 

成績は高くもなければ、低くもない。

友達は多くなければ少なくもない。

部活で忙しい日々でもなければ、完全に暇というわけでもない。

 

平凡である。

 

平凡な俺でも1つ自信を持っていた。

 

英語は誰にも負けない。

 

いわゆる帰国子女な俺は中学生の頃から学年トップレベルで英語ができた。

 

だが、「成績は高くもなければ、低くもない。」

この言葉が示すように全教科でみると普通、なんなら英語以外の科目はボロボロ。

 

プラマイゼロってやつよ。

 

先生はよく言う。

「文系に大事なのは英語だ!」

「英語ができないやつは落ちるぞ」

 

口角があがる。

気持ちが良い。

 

「まぁ、英語できるし来年には数学も伸びて、二橋大学に受かるっしょ。」

「ってか、夏休み遊ばね?来年は受験生だからこの夏はしゃぐしかねぇ」

 

帰りの電車、横にいる遊び仲間のボブに言った。

ボブは勉強ができない。いつも先生に怒られている。

 

『すまん、この夏色々やることあるから無理かも』

 

ほーーーん。ノリ悪いな。他の人と遊ぶか。

 

夏休みは課題を適当にこなして、友達と程々に遊び、大好きなアイドルのライブで叫んで、家ではペンキで戦うゲームをして過ごした。

よっしゃ、Aランクまできたぞ!夏明けに自慢したろ!

 

迎えた夏明けの模試。

夏前とは変わらない感覚で解けた。悪くない。

 

結果が返ってきた。

英語はできた。他は伸びてない。

判定はE。ゲームだったらAなんだけどなぁ。

プロゲーマー目指すか、なんてね

ま、いっか。

 

ボブはどうだったんだろう。ふと横を見る、会うのは1ヶ月ぶりだな

ボブはニコニコしている。

 

え、お前まさか、、、出来てたりする?

 

 

『”やっぱり”低かったわーーーー』

成績表をこちらに見せてくる。

 

ホッ

いやそりゃそうか

 

「おいーーーボブそのままで大丈夫かよーーーー笑」

 

1年半後。

 

俺は第一志望に落ちた。そこそこ頑張ったから割とショックかもしれない。

学校に報告を終えた後、ふと壁の掲示板を見る。

 

祝合格 ボブ君 二橋大学

 

親友の合格を知った俺は思わず呟いた。

「お前なんかに・・・」

 

立ち上がれないほどのショックを受けた。

 

※この物語はフィクションです

 

担任助手3年 富浜大護